北欧旅行は美しい自然や洗練されたデザインに惹かれる一方、「費用が高そう」と感じる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、2025年7月に、実際に北欧旅行に行って掛かった費用をもとに、各項目の大まかな費用を算出してみました。
また、少しでも旅費を抑えるための実践的な節約ポイントをご紹介していますので、あくまで目安として参考にしてみて下さい。
北欧旅行の特長

北欧旅行の特長の一つは、都市と自然が融合した美しい風景にあります。
パリやロンドンのような巨大都市にくらべ、観光するには規模がちょうどよく、少し歩けばウォーターフロントや緑があり、街歩きをしていて気持ち良いです。
また、他のヨーロッパ諸国に比べ治安が良く観光がしやすい反面、物価の高く、宿泊や食事、交通費が他のヨーロッパ諸国に比べて割高です。
また、キャッシュレス決済が進み、観光客でも現金を使うことがほぼないことも特長の一つとして挙げられます。
旅行期間と大まかな予算

4泊6日の場合
短期間の4泊6日なら、1〜2都市に滞在を絞ることで効率よく旅を楽しめます。
航空券+宿泊+食事+観光費用の目安は30万円前後。
ストックホルムやコペンハーゲンなど都市観光に集中すれば、短期間でも北欧らしさを十分に味わえます。
一週間の場合
一週間の滞在なら、2〜3都市を巡る周遊型プランが現実的で、航空券込みでの総予算は35~40万円程度が目安。
都市観光だけでなくヘルシンキでのサウナ体験など都市と自然の両方を楽しめるのが魅力です。
中期旅行ならではのバランスの取れたプランが立てやすい日数で、北欧旅行を計画するなら一番現実的な期間ではないでしょうか。
ちなみに、この記事のタイトルとなっている旅行予算の35万円は、この一週間の旅行を想定しています。
35万円+お土産代。具体的な内訳は後ほどお伝えします。
10日間の場合
たっぷり時間が取れる10日間の旅行では、3〜4カ国を横断する周遊旅行も可能です。
予算は45万〜50万円前後が目安。フィヨルドクルーズやオーロラ観測、白夜体験など、北欧の自然を堪能する本格的なプランが組めるのが最大のメリット。
移動には列車やフェリーを組み合わせて、旅そのものを楽しむのもおすすめ。ゆとりある日程が、北欧の魅力を存分に引き出します。
ざっくり予算の立て方

それではここからは、予算の立て方について紹介していきます。
北欧も含め海外旅行に必要な項目としては下記のような感じでしょうか。
・航空券
・宿泊費
・食費
・観光費
・交通費
・雑費
・お土産代
ただ、宿泊費・食費・観光費などは毎日掛かるものなので、これらを一日の滞在費としてまとめ、下記のようにしたいと思います。
・航空券
・滞在費
└宿泊費
└食費
└観光費(入館料・交通費・雑費)
・お土産代
宿泊費や食費をまとめて1日の滞在費とすることで、だいたい1日いくらかかるか大まかに算出し、旅行日数で掛け算すると、旅行のざっくり予算が算出しやすくなります。
【航空券代】ざっくり20万円

航空券代はざっくり20万で計算。実際私が航空券代でかかった費用が20万円前後でした。
75日前の購入で、ストックホルムイン・ヘルシンキアウトの10日間、航空会社はフィンエアーでした。
実際はストックホルムの往復で中国航空ならもっと安くで行けましたし、日本の夏休みになるハイシーズンならもっと高くなるかと思います。
ただ、とりあえずのざっくり予算を立てるなら、航空券は20万円前後で設定して問題ないかなと思います。
【滞在費】1日ざっくり2.5万円×日数
続いては一日の滞在費です。
先述したように、宿泊費・食費・観光費(入館料、交通費)・雑費を含めたものになります。
これらは、航空券代とは異なり、ほぼ毎日発生するものなので1日の滞在費として合算し、旅行日数で掛け算すると、北欧旅行のざっくり予算が出しやすくなります。
【宿泊費】1泊ざっくり1万2,500円

北欧は世界でも物価が高い地域として知られていますが、インバウンドで宿泊費が高騰している日本のことがあるので、それほど高いと感じませんでした。
とりあえず1泊あたりの1万2,500円程度、2人で2万5,000円程度で計算すれば問題ないかと思います。
これより安いホステルやゲストハウスを選ぶことも可能ですが、個室を希望する場合はこの程度の予算を見ておくと安心です。
都市部では予約のタイミングによってさらに高騰することもあるため、早めの予約が節約のコツです。
【食費】1日ざっくり7,500円

北欧の物価の高さを一番感じたのは、この食費でした。
ヘルシンキのランチとして重宝するサーモンスープを旅行中に3回食べましたが、一番安かったところで12ユーロ(約2,000円超)しました…。
朝食は多くのホテルで宿泊費に含まれているため、ランチとディナーのみで考えても1日あたり約7,500円ほどかかるのが一般的です。
ランチで2,500円前後、ディナーで5,000円程度が目安ですが、一流のレストランで食事をすればこの予算を大きく超過。
外食中心の場合は、食費だけで旅行全体の予算を大きく圧迫する可能性もあります。
とは言え、どうしても訪れたいレストランなどがあれば訪れるべきなので、スーパーのテイクアウトの活用や、アパートメントホテルを借りて夕食を自炊するなどして節約し、メリハリをつけると効果的です。
【観光費】1日ざっくり5,000円

観光費はとりあえず1日5,000円で計算しておきましょう。
施設の入館料や交通費、雑費を含めた観光費は、多いときは5,000円かかるかもしれませんが、だいたいの日は5,000円もかかりませんでした。
ただ、この観光費をとりあえず5,000円として計算にいれることで、先述した宿泊費の1泊1万2,500円や食費の1日7,500円の超過分を吸収し、宿泊費・食費・観光費を含めたの1日の滞在費2万5,000万円の計算が成り立つようになります。
施設の入館料

北欧の美術館や博物館などの入館料は、1施設あたり1,500〜3,000円程度が相場です。
例えば、ノーベル賞受賞者の晩餐会が行われることで有名な「ストックホルム市庁舎」のツアーは大人1人120クローナ(2,000円弱)、ヘルシンキの岩の教会として有名な「テンペリアウキオ教会」は8ユーロ(1,500円弱)でした。
それに対し、ストックホルム観光のハイライト、「ガムラスタン(旧市街)」は、街を歩くだけなら費用は掛かりませんし、世界最高の図書館の一つとして選ばれた「ヘルシンキ中央図書館」も入館料はいりません。
そのため、この施設の入館料は出費がある日もあれば、出費がない日もあります。そのため、後述する交通費と雑費も含めて1日5,000円としています。
交通費

交通費も日によって大きく異なります。
例えば、私の場合、旅行初日に空港から中心地へ行くのにバスとして交通費が149スウェーデンクローナ(約2,200円)かかりました。
そして次の日は、ストックホルム観光のハイライトであるストックホルム市庁舎とガムラスタンを見に行ったのですが、すべて徒歩圏内だったので交通費は0円。
そのため、交通費に関しても、出費がある日もあれば出費がない日もあるでしょう。
雑費

北欧旅行では、交通費や食費以外にも意外と見落としがちな雑費がかかります。
たとえば、コンビニでのちょっとしたものを買ったり、公衆トイレの利用や買い物用のレジ袋も有料が一般的です。
また、北欧ならではのフィーカ(スウェーデンで休憩するの意味)でコーヒーと甘いものを食べれば、2,000円程度かかります。
とはいえこの雑費も、出費がある日もあれば出費がない日もあります。
この「施設の入館料」「交通費」「雑費」といった不確実な費用を観光費として1日5,000円計上しておくことで、旅行のざっくり予算がより立てやすくなります。
先述したように、宿泊費や食費の超過分も吸収してくれるバッファとしても必要です。
【お土産代】0円~∞
このお土産代が最も難しいところです。
北欧には実用性とデザイン性を兼ね備えたブランドが多数あります。
イッタラやアラビアなどの陶磁器ブランドに加え、マリメッコといったファッションブランドなど世界的に有名な北欧ブランドの本店を訪れることができます。
また日本より安くで手に入るとなると、ついつい財布のひもが緩んでしまいます。
なので、このお土産代はこれまで紹介してきた「航空券代」や「滞在費(宿泊費・消費など)」とは別に計上するとよいでしょう。
ざっくり予算の計算式

ここまで、北欧旅行の予算で考えるべき項目をそれぞれ見てきました。
これらを統合すると、北欧旅行のざっくり予算はこの計算式で成り立つのかなと思います。
①航空券代=約20万円
②滞在費(宿泊費、食費など)=1日約2.5万円
③お土産代=0円~∞
①20万円+(②2.5万円×日数)+③お土産代
もちろん、飛行機の座席やホテル・ディナーのグレードによって大きく変化しますので、あくまでも参考程度ですが、この計算式で今回の自分の旅を計算すると意外と当たっていました。
この記事を読んでくれている方も、北欧旅行のざっくり予算を、ぜひこの計算式で一度計算してみてください。
旅費を抑える方法は?
物価の高さで有名な北欧への旅行ですが、工夫次第で予算を抑えつつ充実した旅を楽しむことが可能です。
ここからは少しでも旅費を抑える方法を3つご紹介します。
マイボトルを持って行く

些細なことですが、水は買わずに水道水を飲みましょう。
他の地域の旅行では考えられませんが、北欧は水道水が軟水でおいしく日本人でもそのまま飲めます。
そのため水はコンビニなどで買わず、ホテルで水を汲んでから観光に出かけましょう。
ちなみに私はKINTOのウォーターボトル 300mlを持って行きました。
KINTO ウォーターボトル 300ml 1,350円~
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500ml 1,540円~
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スーパーのデリ(総菜コーナー)を活用
先述した通り、北欧で外食をすると1食あたり3,000〜5,000円かかることも珍しくありません。元々行きたかったレストランなら良いですが、何となくの外食は控えたいものです。
そこでおすすめなのが、地元スーパーのデリ(総菜コーナー)の活用です。サンドイッチやサラダ、温かい料理などが手頃な価格で手に入ります。
宿の部屋や公園などで気軽に食事ができ、食費の節約できます。日本でいう中食ですね。
アパートメントホテルに泊まる
北欧旅行で宿泊費と食費を同時に抑えたいなら、キッチン付きのアパートメントホテルがおすすめです。
通常のホテルよりもやや割安なうえ、スーパーで食材を買って自炊すれば外食費も節約できます。
洗濯機付きの物件も多く、長期滞在にも便利。快適さとコストパフォーマンスを両立できる、北欧旅行の強い味方です。
ヘルシンキでおすすめのアパートメントホテル
私がフィンランドのヘルシンキで宿泊を検討したアパートメントホテルを紹介します。
私が検討したのが「NOLi」というのブランドのアパートメントホテル。
ヘルシンキの中心地には2件あるようですが、どちらも部屋の中にキッチンが付いていてチェックイン・アウトはタブレットで無人。
ホテルにサウナやランドリーもあり値段や口コミも上々。
立地はそれぞれ特徴はありますが、自炊で食費を抑えたいカップルや女性の2人旅におすすめだと思います!
▼中心地から少し離れるがマリメッコ本社に行きやすい
Noli Studios Sörnäinen(ノリ スタジオ ソルナイネン)
▼バルト海に浮かぶサウナAllas Sea Poolに行きやすい
Noli Studios Katajanokka(ノリ スタジオ カタヤノッカ)
北欧は「キャッシュレス決済」が基本

北欧ではキャッシュレス決済が進んでいると聞いていましたが、実際自分が旅行してここまで進んでいるとは思いませんでした。
今回の北欧旅行はスウェーデンのストックホルムから始まったのですが、事前の情報収集で「トイレの際に小額の現金(コイン)が必要なことも…」と聞いました。
そのため、空港でとりあえず日本円で1,000円ほど現地通貨に両替したのですが、結構一度も現金を使いませんでした…。
また、自動販売機や公共のトイレもすべてカード決済でした。トイレの扉にカード決済の端末が付いていて本当にびっくりです。
クレジットカードは複数枚持って行こう

キャッシュレス決済が進む北欧への旅行には、ぜひクレジットカードを複数枚持って行ってください。
私は、フィンランドの国鉄「VR」の予約のためアプリに登録したカードで決済したのですが、後日、別路線を予約しようとしたところ、なぜか登録していたカードで決済ができず、結局別のカードで決済することになりました。
海外ではこのようなことが起こり得るため、クレジットカードは最低でも2枚、理想は3枚以上持って行くようにしましょう。
『とりあえずもう一枚』なら楽天カード
『とりあえずもう一枚』でクレジットカードを作るなら楽天カードがおすすめです。
年会費が永年無料で、特定の条件を満たせば数千ポイントの還元が受けられます。
私も今回の北欧旅行に行く際、楽天カードを新規作成しました。
すでに「VISA」ブランドで1枚持っていましたが、ちょうど2枚目作成キャンペーンを行っていたので、「Mastercard」で作成。
現地では新規作成したカードをメインに決済を行ったので、旅行中にトータルでどれくらい使ったか一目瞭然でした。
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まとめ
この記事では北欧旅行の予算について記述してきました。
予算は40万円前後が目安ですが、時期や過ごし方によって費用は大きく変わります。
事前の情報収集と計画で、満足度の高い北欧旅行を実現して下さい。
この記事が何かのお役に立てれば幸いです。
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