スウェーデンの首都ストックホルムには、ノーベル賞の授賞式が行われる市庁舎や、魔女の宅急便のモデルとされているガムラスタン (旧市街) など見どころがたくさんあります。
本記事では、2025年7月に実際にストックホルムを観光した私のルートをもとに2泊3日のモデルコースを作成しました。
おすすめのレストランやホテルも紹介していますので、ぜひご一読ください。
ストックホルムとは

都市と自然が共存
ストックホルムはスウェーデンの首都で、14の島々と50以上の橋からなる「水の都」として知られています。
湖や森林、公園が点在し、都会にいながら自然を身近に感じながら過ごせるのが北欧ならではの魅力。
都市と自然が無理なく調和したその環境が、多くの旅行者を惹きつけている場所です。
治安が良く公共交通も整備
ストックホルムは他のヨーロッパ諸国に比べ治安も良く、初めての北欧旅行にもおすすめです。
トラムや地下鉄、バスなどの公共交通機関が充実しており、主要な観光地を効率よく巡ることができます。
その分、物価は高く外食には注意が必要です。
【初日】中心地のハイライト2か所を巡る
初日は遠出をせず、中心地から徒歩で行けるハイライト2か所を巡ります。
湖に面したストックホルムのシンボル 「ストックホルム市庁舎」
所要時間:約2時間

湖畔にたたずむストックホルム市庁舎は、美しい赤レンガ造りの外観と高さ106メートルの塔が印象的な街のシンボルです。
毎年ノーベル賞の晩餐会が開かれる「青の間」や、金箔が輝く「黄金の間」など、内部も豪華で見応えがあります。

市庁舎の前には公園と湖もあり、観光客にも人気のスポットです。
歴史的建造物でありながら今も市の行政機関として機能しており、ストックホルム観光では外せない場所といえます。
外観と後述するツアーも含めて所要時間はざっくり2時間といったところでしょうか。
市庁舎内のガイドツアー

ストックホルム市庁舎は、外観や中庭、グッズショップを見るだけならお金はかかりませんが、中を見るにはガイドツアーに参加するしかありません。
大人1人150SEKかかりますが、ノーベル晩餐が開かれるブルーホールや黄金の間、評議会室などは必見だと思います。
ガイドツアーの詳細やオンラインチケットについてはこちらのリンクからご覧ください。
夏季限定で市庁舎タワーにも登れる!
ストックホルムのランドマークと言える市庁舎のタワーですが、夏季限定(5/1~8月末)で106mのタワーにも登れるようです。
途中までエレベーターで上がりそれ以降は徒歩なので体力的にキツイらしいのですが、タワー内部の風景や展望台からの風景は素晴らしいようです。
興味のある方はぜひチャレンジしてみて下さい。大人1人100SEKだそうです。
詳細やオンラインチケットについてはこちらのリンクからご覧ください。
市庁舎内のカフェでランチビュッフェ 「Ragnars Skafferi」

市庁舎内にあるこのレストランは、たまたま見つけたのですがホントにおすすめです!
市庁舎の観光が終わって帰ろうとした際に看板が出ていたので、何となく入ってみましたが大当たりです!


観光客向けではなく、どちらかというと地元客向けの料理ですが、充実したサラダと前菜、スープに加え日替わりのメインが食べ放題で、パンとコーヒーも食べ放題でした。

ちょうど午前の業務を終えた地元の方で賑わっており、人気のレストランのようです。当然味も美味しく口コミも上々。
1人140SEKでしたが、ここを基準にしてしまうと、他のレストランが高くてイマイチに感じてしまうほどでした。
Googleマップのリンクはこちら
中世の街並みが残る旧市街へ 「ガムラスタン」
所要時間:約2~3時間
美味しいランチを食べたら、中心地のもう一つの見どころ旧市街ガムラスタンへ向かいます。
魔女の宅急便のモデルとしても有名な観光名所で、ガムラスタンと一括りにしていますが、その中には見どころがいっぱい含まれています。
そこを回るだけで午後の時間を使ってしまいそうで、所要時間は2~3時間といったところでしょうか。
ストックホルム市庁舎から橋を渡ってすぐなので、湖を眺めながら歩いていくのがおすすめです。
リッダーホルン教会

ストックホルム市庁舎から橋を渡ってガムラスタンへ向かうと、右手に突き出た塔が見えてきます。
これがリッダーホルン教会です。この後ガムラスタンの観光にどれだけ時間がかかるかわからなかったので、私は中を見ず外観のみにしました。
名もなき道

ガムラスタンのハイライトはノーベル博物館のある大広場と王宮だと思いますが、そこに向かうまでの名もなき道を歩くのも楽しいです。

いかにもなヨーロッパの街並みを歩きながら、気にある店があれば入ってみる。ガムラスタンでは、この時間が一番楽しかった気がします。
大広場とノーベル博物館

ガムラスタンのハイライトである大広場(ストールトルゲット)は、カラフルな建物に囲まれたフォトスポット。
ガイドブックなどでよく見る写真街並みとカフェ巡りも楽しめる観光のハイライトです。

広場の北側にあるノーベル賞博物館は、歴代受賞者の功績やノーベル賞の歴史を学べる人気スポット。

展示や映像で分かりやすく紹介されており、カフェの椅子には歴代受賞者の直筆サインが書かれていたりと好奇心が刺激されます。

また、お土産としてノーベル賞メダル型のチョコを買うのが定番のようで、入館料を払わなくても『グッズショップだけ見たい!』と入り口の人に伝えれば、入れてくれるました。
ストックホルム王宮

ガムラスタンのもう一つのハイライトがスウェーデン王宮。ノーベル博物館の裏手(北側)にあります。
現役の王室が使用する宮殿としては世界最大級で、重厚な外観と豪華な内部は見ごたえ抜群です。
王宮の西の中庭で行われる衛兵交代式も人気で、私が行った14時頃にちょうど行われていました。
ストックホルムでいちばん細い路地

ストックホルムでいちばん細い路地といわれている「モーテン・トローツィグ・グレン通り」も見どころです。
一番狭いところで90㎝ほどしかないこの路地は、映えスポットとして有名。
ハイライトである大広場や王宮からは少し離れますが、行ってみる価値はあると思います。
おすすめホテル 「スカンディックコンチネンタル」

市庁舎やガムラスタンなど市内にも見どころが多いストックホルム。
その観光の拠点におすすめなのが「スカンディック コンチネンタル」です。
とにかくホテルの立地が最高で、ストックホルムの中心も中心、ストックホルム中央駅の目の前。日本でいえば、東京駅の目の前といったところでしょうか。
私も実際に宿泊しましたが、空港からのアクセスがスムーズで、スーツケースをガラガラ引っ張りながら長時間歩く必要がありません。
また、ストックホルム中央駅の目の前なので、主要観光地への移動もとにかくスムーズでした。

ホテル自体はモダンで快適な内装で、朝食ビュッフェの評判も上々。



朝食ブッフェはハムやベーコン、卵料理などの一般的な洋食に加え、パンとフレッシュジュースの種類が豊富でした。
物価が高い北欧は、ホテルの朝食ビュッフェでしっかり栄養を取れるところを選ぶ方が、外食費を節約できるかもしれません。

また屋上テラスからは市内を一望でき、観光とリラックスを両立できる便利な宿泊先で連泊がおすすめです。
▼ストックホルム観光に最高の立地
スカンディック コンチネンタル ⇒
他のおすすめホテル

北欧旅行の前に、スカンディック コンチネンタルとどちらにするか迷ったのが「ヘイマーケット バイ スカンディック」。
歴史ある百貨店をリノベーションしたおしゃれな内装に、快適な客室と充実の朝食ビュッフェが魅力です。
館内にはバーやレストランも併設されており、映画のセットのような空間でゆったりとした時間を過ごせます。
やや特徴のあるホテルに泊まりたい方はこちらのホテルがおすすめです。
▼百貨店を改装した映画のセットのようなホテル
ヘイマーケット バイ スカンディック ⇒
【二日目】郊外へ足を延ばし北欧の森と陶器の街へ
初日から中心地を歩き回って疲れたので、朝はゆっくりホテルの朝食ビュッフェを食べましょう。
そして二日目は、中心地を離れ郊外の観光へ足を延ばします。
静寂に包まれた美しい森の墓地 「スコーグ スシュルコゴーデン」
所要時間:約2時間

ストックホルム中心地から鉄道で30分程の郊外に位置する「森の墓地(スコーグスシュルコゴーデン)」は、世界遺産にも登録された静寂と自然美が調和する特別な場所。
スウェーデンを代表する建築家アスプルンドらによる設計で、建築と風景が一体となった空間が広がります。

美しい入り口から入って左手に巨大な十字架が見えますが、この十字架をアイストップとしながら坂道を登っていくのが、この墓地のハイライト。
向かって右手には高台となっている瞑想の丘も。

また『死者は森へ還る』というスウェーデンの死生観を感じることができ、森林の中には10万の墓が並ぶ姿は一見の価値があり、近現代の墓地のあり方を考えさせられます。
中心地に戻ってランチ 「カイザス・フィスク」

ヒョートリエット広場に面するビル「ヒョートリスハーレン」の地下では、魚やお肉などが売られており、飲食ができるカフェも併設されています。

その中のお店「カイザス・フィスク」では、エビや白身魚が入ったトマトベースのフィッシュスープが名物。
パンも食べ放題で味も良く、地元の方に人気のお店でした。
ブランド陶磁器の街へ 「グスタフスベリ」
所要時間:約3時間

ストックホルム中心部からバスで約30分の場所にある「グスタフスベリ」は、スウェーデンを代表する陶磁器ブランドの発祥地。

工場跡を活用したミュージアムやアウトレットショップでは、グスタフスベリはもちろんイッタラやアラビアの器に触れることができます。

湖畔という気持ちの良いロケーションでカフもあり、のんびりと散策を楽しめるのも魅力です。
夕食は食べ慣れたもので胃を休める 「中華料理 Panda」

丸2日現地のものを食べて、胃が少し疲れてきた頃ではないでしょうか。
そこで2日目の夜は、食べなれた料理で胃を休めるのがおすすめです。
私は、日本料理を食べたかったのですが定休日だったので中華料理を選択。
私が選んだのは、ストックホルム中央駅のすぐ近くにある中華料理のお店「Panda」。
四川料理を中心に日本料理もあり、食べなれたものを食べて胃が元気になっていくのを感じました。
元々行く予定だった日本料理屋はこちらです
【最終日】近くの名所と公園でゆっくり旅を振り返る
2泊3日の旅行の最終日は、遠出はせず近くの名所などをめぐりましょう。
360度本に囲まれた圧巻の風景 「ストックホルム市立図書館」

ストックホルム観光で建築好きにおすすめなのが、スウェーデンを代表する建築家アスプルンドが設計した「ストックホルム市立図書館」。先述の「森の墓地」と同じ設計者です。
円筒形のメインホールは360度美しい本棚に囲まれた圧巻の空間で、北欧モダニズム建築の代表作として知られています。
ただ、現在は大規模改修工事中のため、2027年まで休館中。公開が再開されるのが待ち遠しいです。
内部のイメージはこちらからどうぞ。
天文台公園から街を一望 「天文台公園」
所要時間:約1時間

ストックホルム市立図書館の裏手に広がる「天文台公園」は、観光の合間に立ち寄りたい緑豊かなスポットです。
小高い丘の上には18世紀に建てられた天文台があり、街を一望できる絶景ポイントとして地元の人に人気。
ベンチや遊歩道も整備されており、地元の人々の憩いの場として親しまれています。
この公園は、市立図書館の外観を引きで取るためにウロウロしていて偶然立ち寄りました。
静かな自然と開放的な眺望を楽しめるため、ストックホルム観光モデルコースに組み込むのもおすすめですよ。
丘の頂上にあるカフェで美味しいランチ 「Kafe Himlavalvet」

このレストランも本当におすすめです!
先述した天文台公園の丘の頂上にあるレストランなのですが、ロケーションが最高。

屋外席がとにかく気持ち良く、店主も気さくで値段も手頃。美味しいランチと自然の景色を同時に楽しめるストックホルムでも数少ない場所と言えます。
今回の旅行で思い出深い食事は、先述の市庁舎レストランのランチとこのカフェでのランチでした。
Googleマップはこちらのリンクから
近くの有名cafeでフィーカ 「Café Pascal」

ストックホルム市立図書館のすぐ近くにある「Café Pascal」は、地元でも評判の高い人気カフェ。
観光の合間にスウェーデン文化である“フィーカ”(コーヒーブレイク)を楽しむのにぴったりの場所です。

こだわりのスペシャルティコーヒーと、自家製のシナモンロールやサンドイッチなどの軽食が揃っており、ゆったりとした時間が流れる店内でひと休みできます。
市立図書館や天文台公園とあわせて訪れれば、北欧らしい落ち着いたひとときを満喫できます。
Googleマップはこちらのリンクから
最後に空港へ
2泊3日の旅行は、過ぎてしまえばあっという間です。
写真の整理をし、旅行中の出来事を思い出しながら、空港へ向かいます。
そしてふと気付くと思います。現金をぜんぜん使わなかったことを。
「キャッシュレス決済」が進む北欧

北欧ではキャッシュレス決済が進んでいると聞いていましたが、実際自分が旅行してみて、ここまで進んでいるとは思いませんでした。
ホテル、レストランはもちろん、鉄道の乗車や自動販売機、トイレまですべてキャッシュレス…。
事前の情報収集で「トイレの際に小額の現金(コイン)が必要なことも…」と聞いていたので、空港でとりあえず日本円で1,000円ほど現地通貨に両替したのですが、結構一度も現金を使いませんでした…。
クレジットカードは複数枚持って行こう

キャッシュレス決済が進む北欧への旅行には、ぜひクレジットカードを複数枚持って行ってください。
私はストックホルム観光の後、お隣のフィンランドに行ったのですが、フィンランドの国鉄「VR」の予約でちょっとしたトラブルが。
事前にアプリに登録したカードで決済したあと、別路線の予約決済が登録していたカードでできず、結局別のカードで決済することになりました。
海外ではこのようなことが起こり得るため、クレジットカードは最低でも2枚、理想は3枚以上持って行くようにしましょう。
『とりあえずもう一枚』なら楽天カード
『とりあえずもう一枚』でクレジットカードを作るなら楽天カードがおすすめです。
年会費が永年無料で、特定の条件を満たせば数千ポイントの還元が受けられます。
私も今回の北欧旅行に行く際、楽天カードを新規作成しました。
すでに「VISA」ブランドで1枚持っていましたが、ちょうど2枚目作成キャンペーンを行っていたので、「Mastercard」で作成。
現地では新規作成したカードをメインに決済を行ったので、旅行中にトータルでどれくらい使ったか一目瞭然でした。
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まとめ
この記事ではストックホルム観光を2泊3日で回るモデルコースを紹介しました。
定番の見どころはもちろん美しい公園や雑貨ショップ、フィーカ体験など、一通り楽しめるようなコースになっていると思いますので、ぜひ旅の参考にしてみてください。
ちなみにお隣りのフィンランド、ヘルシンキのモデルコースを紹介した記事はこちら↓
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